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高13回池口史子さん 旭日中綬章受章!


2024年11月3日付けで発令されました令和6年秋の叙勲において、高13回の池口史子さんが旭日中綬章(※注)を受章されました。

おめでとうございます!

 

今回の受章は、長年にわたり芸術文化の発展に寄与してこられた功績が認められ、またその栄誉をたたえるものです。

 

※ 旭日章とは、社会のさまざまな分野における功績の内容に着目し、顕著な功績をあげた方を表彰する場合に授与される勲章です。1875年に日本で最初の勲章として制定されました。

 


 

池口史子さんは白百合学園卒業後、東京藝術大学美術学部油画科で洋画家 山口薫教室に学び、同大学大学院修了後は数々の個展やグループ展で作品を発表し、日本洋画界を牽引してこられました。

 

1976年、通商産業省の官僚(当時)で作家でもあった池口小太郎(筆名 堺屋太一)氏と結婚され、80年代末にご夫妻で訪れたカナダの小麦倉庫を描いた《WHEAT POOL》シリーズで一躍画壇の注目を集められました。

《WHEAT POOL》1990年 130.3×162cm

 


堺屋太一記念 東京藝術大学 美術愛住館

 

堺屋太一氏と池口史子さんご夫妻が設立した美術愛住館(新宿区)は、2019年に堺屋氏が亡くなった後、東京藝術大学に寄贈されました。

 

建物左の女性の絵は、2004年に第27回損保ジャパン東郷青児美術館大賞を受賞した《ワイン色のセーター》2002-2003年 145.5×112.1cm の壁面ポスターです。

 


 

池口史子さんは、風景、人物、 花を中心に詩情に満ちた独自の世界を確立し、権威ある賞を次々に受賞されました。2012年には、洋画分野で女性として初の恩賜賞・日本藝術院賞を受賞され、日本藝術院会員に就任されました。

 

現在は、日本藝術院会員のみならず、立軌会同人、堺屋太一記念 東京藝術大学 美術愛住館名誉館長としても活躍されています。

 

ご受章を心よりお慶び申し上げますとともに、今後ますますのご活躍をお祈りいたします。

 

《深まる秋》2011年 162×227.3cm

女性洋画家として初めての恩賜賞・日本藝術院賞を受賞した作品

 


《赤いアマリリス》2005年 72.7×60.6cm

 

《浅春(赤)》ポーリニアンホール蔵