高15回竹内尚代さん 第28回日本自費出版文化賞「色川大吉賞」を受章!


高15回クラス幹事一同

 

(志村範子様よりのお祝いメッセージ*)

 

 日本自費出版文化賞

自費出版ホームページによる自費出版データの蓄積・公開活動と連動しながら、自費出版に光を当て、著者の功績を讃え、かつ自費出版に再評価、活性化を促進しようとするものです。第28回は、応募総数805点の作品の中から、色川大吉賞1点、部門賞7点、特別賞 (協賛各社賞など)7点、シルバー特別賞1点が選出されました。日本グラフィックサービス工業会主催、朝日新聞社など後援。(NPO法人 日本自費出版ネットワーク ウェブサイトより)

 


竹内 尚代(高15回)

皆さま、ごきげんよう。

 

この度、自費出版文化賞「色川大吉賞」を受賞いたしました「私のことはわたしが決めるー松本移住の夢をかなえたがん患者、77歳」は2冊目の闘病記でもあります。

 

 

1冊目は「ガンになっても私、セクシィ?-卵巣ガン患者発 “ふまじめ” のすすめ」(2000年発行:パンドラ、発売:現代書館)(絶版)です。卵巣がんの初発は1997年52歳の時。その頃がんは「死」に至る病だったので思い詰めていて、生きた証を残したいと思っていたのです。幸い出版をやっている友人が手を差しのべてくれて1冊目は出版に至りました。

 

その後何度も後遺症や転移再発を繰り返してきて、2021年に松本移住を果たしてから、本格的に2冊目を書きたいと思いました。それから1年間、ライターの友人に編集を頼み、書き継いできたのが2冊目の拙著です。

 

 

白百合では劣等生でした。ただ試験運だけはよくて、中学受験で白百合を受けた時も、早稲田大学への受験も運よく合格できました。ただ古文の授業で「源氏物語」だけは好きだったので、なんとなく文筆家に憧れていました。

 

小さい時から「女の子だから」と言われることに違和感を持っていました。今では考えられないでしょうが、24歳過ぎたら結婚適齢期ではなくなるからと、親にいくつもお見合いをさせられました。そんな私が解放されたのが、早稲田大学に入ってからです。とりわけ、当時流行っていたフランスの哲学者、ボーボワールとサルトルの関係に憧れました。男女が平等で、考えていることも対等に議論できる。ボーボワールの「娘時代」の「女は女として作られる」に大いに共感したものです。

 

拙著は再発を繰り返し、後遺症も含めて8回の手術をこえてきた闘病記であると同時に、2度の男性との出会いと子どもを抱えて働きながら、社会的な活動を続けてきた個人史です。個人的でありながら、時代の影響を受けて生きてきた女性としての記録でもあります。

 

今の方からすると、こんなにムキになって生きてこなくても・・と笑われるかもしれませんね。

 

納得のいく治療法を探し、自分で医者や治療法を選んできたことも、病気に向き合う人への参考になったら嬉しいです。

 

皆さまぜひお手に取ってお読みください。

 



「ガンになっても私、セクシィ?-卵巣ガン患者発 “ふまじめ” のすすめ」

(パンドラ)(絶版)

ISBN:978-4768478158