「白百合学園と宝塚歌劇団が支えてくださった夢への道」
高野ゆか(高34回) Singer・音楽講師
私は、幼稚園から白百合学園でお世話になり、中学3年卒業で宝塚音楽学校に入学いたしました。幼稚園時代から『ベルサイユのばら』ジェローデル役で宝塚歌劇団を退団するまで、女子だけという環境の中で過ごしました。
姉の後をついてまわっていた幼稚園時代
フランスで勲章をいただくきっかけとなった
独り音楽劇『ジョルジュサンド~ショパンへの手紙』
現在、三ッ矢直生という芸名で声楽家として演奏会を行っております。2024年のクリスマスイヴには『ベルサイユのばら』の作者、池田理代子先生をゲストにお招きし、ホテル椿山荘にて26回目となるディナーショーを上演させていただきました。
三ッ矢直生Xmasディナーショー@ホテル椿山荘
宝塚音楽学校入学式
『歌えば幸せ』をテーマに、日々、音楽を通じた喜びを皆様にお届けしたいと活動しております。
振り返りますと、こうした活動の原点には、幼い頃に授けていただいた白百合学園での教育があると感じています。「従順、勤勉、愛徳」の精神は、私の人生の基盤となっており、自分の成し遂げたい夢の為に、先生方や先輩が教えてくださることを素直に聞き、勤勉に挑むということを教えていただいていたお陰で、自分の叶えたい夢を実現して来られました。
東京藝術大学卒業後 オペレッタ『こうもり』
宝塚歌劇団を退団後、燕尾服を着て
宝塚歌劇団退団後、32歳で大検、センター試験を経て東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業いたしました時から、自身の歌手活動と共に、宝塚歌劇団の声楽講師として、永久輝せあさんはじめ歌劇団生徒達の指導をさせていただいております。
宝塚歌劇団のトップスターというお役目は、やはり簡単に就任できるものではなく、永久輝さんの日頃の研鑽、そして、舞台人としての品格、愛溢れるお人柄によるものだと思います。
勿論、大変な努力をされたと思いますが、それに加え、白百合時代に『好きなことを夢中にやる』ということ、『他者への愛』ということを根本的に体得なさっていたのではないかな、と、共通言語を持った家族の様な親しさを感じております。
私自身がフランスで文化功労月桂冠勲章を受勲した折も、選考委員の中にシャルトル聖パウロ会の方がいらして、白百合学園出身である私の過ごしてきた道のりを、特に熱心にご覧いただき推薦してくださったそうです。世界中に家族、姉妹の様に応援してくださる皆様が居る、ということも、私の心の支えとなっております。
これからも白百合学園でいただいた皆様の愛を胸に、多くの方々に音楽を通じて幸せをお届けしたいと思います。
いつか、お会いできます日を楽しみにしております。
フランス受勲時
<Q&Aコーナー>
Q1.校舎や通学路で思い出の場所はありますか?
JR飯田橋駅からの登校時。桜の咲くお濠端を同級生の皆さんとお喋りしながら歩くのが本当に楽しかったです。
Q2.今も残している白百合時代の思い出の品などはありますか?
宝塚音楽学校に合格して、校長様にご挨拶に伺わせていただいた時、『ご自身の選ばれた道。頑張ってください。』と頂戴したマリア様のご絵とおメダイです。 ずっと大切にさせていただいており、ご絵は机に飾らせていただいております。
Q3. 今後のライフプランについてお聞かせ下さい。
『歌えば幸せ』をテーマに、演奏会・講演、ラジオ・レクチャーで、皆様に音楽の楽しさを積極的にお届けしたいと思っております。
《演奏会》
毎年パリ祭の頃は宝塚ホテルにて、クリスマスイヴにはホテル椿山荘で『三ッ矢直生ディナーショー』を、またシーズンごとには姉(高30回川村ゆみ)のシャンソニエ【銀座蛙たち】にてライブを行っています。
2024年5月に東京芸術劇場で開催した、宝塚歌劇団卒業生、東京藝術大学、慶應義塾ワグネル・ソサエティーの皆様との『GRAND CONCERT』は、2026年3月4日に再演させていただきます。
《講演とラジオ》
拙著『夢がかなう法則(小学館)』を題材に、大人になってもなんでも挑める!ということを講演でお話させていただいています。また毎週日曜15時、FM宝塚『三ッ矢直生 歌えば幸せ』で、歌劇団の演出家の先生など毎回ゲストをお迎えして、私の思いなどもお届けしています。
《レクチャー》
宝塚歌劇団の生徒だけでなく、宝塚音楽学校受験生、白百合の卒業生の皆様、一般の皆様ともご一緒に【蛙たち】で楽しくお稽古させていただいています。心と身体を使って歌うと幸せになります。是非!ご一緒に。
レクチャー
Q4. 後輩へのアドバイスをお願いします。
白百合の後輩の皆さんには、好きなこと、やってみたいことには、全て挑んで、夢や願望を叶えていっていただきたいです。
ご自身の人生なので。なんでもできると思います!